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カラスク皇帝陵発掘調査 ついに主体部を発見

今年で第3次を迎えたカラスク皇帝陵の発掘調査は、ついに主体部の解明に及んだ。

カラスク皇帝陵は、4000年前に北方アドラスに存在した大帝国“エラム帝国”を築いたカラスク・エラスムス帝の墓と考えられており、全長211mの巨大墳墓だ。盗掘を受けておらず、初期魔法時代における地域支配についての成果が期待されていた。

主体部は、墳墓北寄りの中央に竪穴式の石室として存在しており、中には豊富な石製の棺とともに豊富な副葬品が見つかた。それらは発掘を主導したエドルシア博物館で調査が進められている。

同館によれば、副葬品の中には簡易的な初期魔法道具が複数含まれていたという。そのひとつが炎と風の二属性を込めた青銅製の剣で、当時の技術水準の高さが見てとれる。いまだ謎の多い魔法道具の製造技術の起源について、新たな考察が望めそうだ。

教授のライア・サトラ-氏は、「カラスク皇帝陵は、他にも前期エラム朝の良質な資料を含んでいる可能性が高い。今回の成果によって彼らが支配に用いたとされる魔法道具の開発、普及について、さらなる考察の余地を与えた」としている。

じゃびる亭「汞餅」自主回収 人気『ゲテモノ』配信に警鐘

じゃびる亭(クーペフィーロ国マッキナ村)は7月5日、「汞餅(みづかねもち)」の自主回収を実施すると発表した。

予期せぬ国外への持ち出しが確認されたとの報告があり、クーペフィーロ国政府が他国へ呼びかけ、回収の協力を仰ぐという異例の事態となっている。

じゃびる亭は5年前に開業して以来、オートマタ族や鉱石族向けの菓子を製造販売しており、中でも「汞餅」は人気商品である。

水星の大気で風味付けされた水銀を、軟化魔術を施した石英で包んだもので、その美しさはSNSでも話題となっていた。昨月34日、MahoTubeでヒト型魔術師が「汞餅」を「機械人形の国のゲテモノ」と称し、実食する様を配信し、注目を浴びた。現在、該当する映像は削除されている。

その後注文が殺到したものの、じゃびる亭では元々他種族への商品販売を全て断っている。

しかし、SNSでは汞餅実食レポの掲載と食後の体調不良の報告が止まらなかった。原因として、転売目的での購入者がいると仮定した同店は、汞餅をはじめとする商品全般の販売中止・自主回収を決めたという。

店主であるオートマタ族男性(稼働3年)は「体調を崩された方は気の毒だと思うものの、“ゲテモノ”扱いされた商品を思うと複雑な気持ち。お客様の良識を信じていたが、それでは甘かったようで大変残念に思う。”お取り寄せ”が出来ないのにはちゃんとした理由があるので、どうか理解してほしい」と話した。

現在じゃびる亭はこの一件を受け休業中である。再開するかどうかは未定だという。

230年前の「アマルガムガム事件」は、人々の記憶から既に薄れているのだろうか。『蜘蛛に珈琲』ということわざがあるように、誰かにとっての嗜好品は、誰かにとっての毒かもしれないのだ。その逆も然り、である。当たり前のすぎることだが、改めて胸に刻むべきではないだろうか。

クーペフィーロ国は今年独立20周年である。自我を持った魔導人形や魔道具たちはこの事件を受け、なにを思うのだろうか。

飛行船停留所で絵画魔法が暴発 未認可画商による密輸が原因か

昨日、首都郊外にあるクラヒル飛行船停留所で爆発が起きた。現場は一時騒然としたが、けが人は出なかった。

密輸された絵画が爆発の原因とみて、警察は自称画商の男に任意同行を求め、容疑がかたまり次第書類送検する見込み。

ドローレス王国では、未認可の画商が外国から絵画を輸入したり、国内で絵画を取引したりすることは禁止されている。王国内を通る特殊なレイラインの影響で、描かれているものが魔力を帯び、絵画そのものが魔法陣のような役割を果たしてしまうためだ。

絵画魔法研究家で自身も絵画の『花の帽子飾りをつけた若き魔女』氏は絵画魔法について、「専門家以外にとっては、読めない言語で書かれた魔法陣のようなもの」と指摘。

「その魔法陣が炎を出すものか、大災害を引き起こすものかも分からないのに、魔法陣を発動させてみようと思う方はいないはず。ドローレス王国では、絵画がその“読めない魔法陣”なのです」

ドローレス王国の画商は、絵画魔法師の国家資格を取得したのち、認可画商の元で5年の下積み期間を終えてようやく独立が認められる。いわば絵画魔法のプロフェッショナルだ。

「特に首都とその周辺はレイラインの影響が強く、国内の他の地域では無害な絵画でも暴発してしまう危険性がある。管理が不安だと感じる方は認可された画商に相談するか、魔力を遮断する額縁を利用してほしい。絵画は人に見られることが喜び。人を傷つけるのは本意ではないのです」

今回暴発した絵画は、レン・パーティカンが描いた舞踏シリーズの1枚『赤の舞踏』。赤いドレスを着た乙女と火トカゲたちが踊る名画だったが一部が焦げ、現在は首都から離れたメンナの絵画魔法研究所で修復作業が行われている。

「勇者を育てたかった」 村を焼き続けた老人を逮捕

先月発生したレドルフランケ地方ガラド村の焼失事件に急展開があった。

事件直後のガラド村から生き残りの少年を誘拐したとして、警察は近くの森に住む自称賢者の老人(年齢不詳)を現行犯逮捕した。保護された少年にけがはなかった。

調べに対し老人は「勇者を育てたかった。そのためには、故郷のない子どもが必要だった」「子どもが育ったらまた村を焼いた」などと供述しており、警察は老人が善悪判断に関わる感情阻害の呪いをかけられている可能性も視野に入れ、慎重に捜査を進めている。

レドルフランケ地方では、十数年周期で村が焼失する事件が発生。放置された焼け跡や農地が荒れ、住みついた魔法生物が近隣の村や街道に出没するといった問題に悩まされていた。ガラド村をはじめとした村跡地からは火炎魔法を使用した痕跡が発見されており、老人が関わっている可能性が極めて高い。

捜査当局は、焼失した村や生き残りの元少年らについて、広く情報提供を求めている。

人気歌手 疑惑のMV

先日公開された人気歌手シンセルス・ピルアーノンさんの新曲MVが大きな話題となっている。

新曲は「魔法なんてなくっていいの。」。我々魔法使いの存在意義を根幹から揺るがすタイトルである。

この曲はタイトル発表時からかなりの物議を醸していたが、MVが公開された途端になぜかぱったりと批判が止んでしまったのだ。

しかし、この曲の不可解な点はそれだけに留まらない。なんと今までアンチとして活動していた人たちまで彼女のCDを予約し、彼女を讃え始めたのだ。まるで洗脳でも受けたかのような豹変ぶりに危険性を感じた警察省が動画を削除したが、個人用にファンが保存していた動画が次々にアップロードされ、警察とファンのいたちごっこになってしまっている。

この不思議な現象を探るため、魔法映像学の権威モヴィリオ・エイゴン博士が映像解析魔法を用いて詳しく調査したところ、驚愕の事実が判明した。なんとMVの途中に何度か非合法魔法陣が表示されているとのことだった。

魔法陣に組み込まれていた呪文は3つ。1つ目は「シンセルス・ピルアーノンを好きになる」、2つ目は「このMVを繰り返し見たくなる」、3つ目は「新曲のCDを購入したくなる」だった。

これらの魔法陣により購買意欲が刺激され、MVを見ずにいられない中毒のような状態になってしまうのである。しかし、エイゴン博士はこの魔法陣の効果に懐疑的である。レポートでも「これはサブリ・ミ=ナル効果と言い、かつて映画などに用いられた手法です。しかし、これに実際に効果があったかどうかは研究者の間でも意見が分かれているものなのです。よって、今回の騒動すべての原因をこれらの魔法陣に求めるのは危険かもしれません」と述べている。

シンセルス・ピルアーノンさんはこの件に関して最初から一貫して黙秘を貫いており、事務所側も沈黙を保っている。今後の展開によっては、最近活躍に陰りを見せていた彼女の進退にも関わるのではないだろうかと、一部の有識者の間では話になっている。続報が待たれる。

(※記事中の魔法陣はイメージ図であり、動画に使用されたものとは異なる)

『星のささやき』解読に一歩前進

「人は誰でも、夜空の星々に語りかけたことがあるでしょう。彼らはそのすべてに、きっと応えてくれていたのです。これはまだはじまりでしかありませんが、私たちはこれから、彼らと話をすることができるようになる。その道筋がやっと見えました。これほど嬉しいことはありません」

国立アトス大学星読学部教授ミチエール・ホワイト氏はそう言って目を細め、使い魔のウンディーネと指を絡ませて喜びをあらわにした。

今から15年前、天体魔法研究者であるミチエール氏が、夜空の星々が極小の声を発していることを発見。50人余りのウンディーネたちと共に精製した水製の音増幅器を用い、『星のささやき』の存在を証明したことは我々の記憶にも新しい。

当時のミチエール氏の論文は革新的なものではあったが、当論文では『星のささやき』の存在を証明できたのみで、彼らが何を話しているのかまでは解明することができなかった。そこから現在に至るまで、同氏は星間言語の解読を試みていたが、去る7月7日、ミチエール氏はついにその一部を解読することができたと発表した。

ミチエール氏によれば、星間言語は古妖精語の言語体系に近い形を持つものだという。古妖精語は『託り』と表現される大きな地域差・個体差があるほか、口伝している妖精たちがそこかしこにアレンジを加えてしまうために、解読が難航している古代言語だ。

星間言語はその『託り』や妖精たちのアレンジが一切ない、純粋な古妖精語である可能性が高い、とミチエール氏は指摘している。今後は古妖精語の研究者や妖精民俗学の専門家とチームを組んで星間言語の解読を進める方針であると話し、今後の研究成果にも期待が高まっている。

屏風絵が具現化 あわや大惨事に

昨晩11時ごろ、閉館後の国立美術館にて龍の絵が描かれた屏風の龍が具現化した。

龍が具現化しているのに気付いたのは、結界の異常を確認して駆けつけた警備員。龍が館内で暴れていると通報し、警視庁の対魔法武装隊が出動する騒ぎになった。

幸い怪我人は出なかったが、精霊の中でもかなり上位な幻想種に近い存在が具現化していたため、同館内の美術品が一部破壊される被害となった。

具現化の原因は、屏風に施されていた封印魔法が数百年の時を経て劣化していたのに加え、その屏風絵を鑑賞した客によるある種の信仰心が強くなったためとされている。

本来、魔法というものは祈りや願いに近いものであり、その数が数百、数千を超えてしまうと「まるでここから飛び出して動き出してしまいそうだ」というとてもあやふやな信仰でも上級魔法のような効力を発揮してしまうという。

古くから存在する世界的に有名な絵画がその域に至っているケースは少なくないと、専門家の春風彬氏は語る。ほとんどは作者や作品の管理者が具現化を防ぐために封印魔法をかけており、同様の事件が起こらないようになっている。また、同時に貴重な作品の具現化には細心の注意を払ってもらいたい、と述べていた。

今回のような事件は決して頻繁に起こるものではなく、普通に鑑賞している分には問題がないそうだ。ただし、その封印魔法をわざわざ解除したりするのは、絵に描かれた存在を従属化させる自信のある魔術師にしかおすすめはできないだろう。

魔力含有率99.5%以上!? 研究チーム歓喜の声、そのわけは

先日、モティス村の地下にて高純度の魔力石が発見されました。

写真は、今回発見された魔力石。強い光を当てると魔力が空気中に分解されてしまうため、暗い写真となってしまった。

モティス村とは?

モティス村は大陸東部に位置する人口50人ほどの小さな村です。

その歴史は古く、かつては伝統産業で有名でしたが、近代の急速な時代の変化に伴い、人口を減らし過疎村になってしまいました。

今回、村の地下から、超高純度の魔力石が発見されました。

魔力石とは?

魔力石(通称・魔石)とは、大気中の魔力が長い年月をかけてしみこみ、魔力を帯びた岩石のことです。

この鉱石は、ゴーレムの予備魔力、自動術式の代替魔力、その他瞬間的に強い魔力が欲しいときなど、さまざまな用途に利用されています。

魔力石という言い方は少々古く、現在では魔石という名称のほうが親しまれているようです。

魔石自体は様々な場所から採掘されていますが、今回発掘されたものはその魔力含有率が99.5%以上だったのです。

普通、魔力含有率が92%を超えると高純度魔力石と呼び高い値段で市場に回ります。

今まで自然界からとれた最高含有率が96%であることを鑑みれば、今回発見された魔石が驚くべき含有率であることがわかります。

いままで理論上でしか存在し得なかったこの超高純度魔力石は各国の研究チームに大きな衝撃を与え、さらなる応用魔術の発展が期待できます。

しかしこの発見に伴いモティス村の人々の立ち退きなど、新しい問題が生まれてしまったことを忘れてはいけません。

隣国の王都ウィザナリア滅亡か

隣国の王都ウィザナリアがドラゴンの襲撃によって滅亡していることが、遠征隊の報告で明らかになった。王都ウィザナリアは瓦礫の山と化しており、ウィザナリア王の安否も確認できていない。ドラゴンの死骸が発見されていないことから、国はドラゴンへの警戒を呼びかけている。

我が国サーガシュの賢王エルドラ・サーガシュは、空を使う交通手段と連絡手段の停止を発表。ウィザナリアの領地内を単独で歩くことも禁止した。王国の外交官は、エルドラ王が29日にウィザナリアの災害状況を視察すると発表した。エルドラ王はこれに先立ち、「次の犠牲を出さないこと、これが第一だ」と声明し、救援隊を難民キャンプへと向かわせた。

被害の収束の目処は立っておらず、戦闘跡地で発見された鱗などからドラゴンの種類を調べる予定でいる。

Wicked、新作カジュアルドレス発表

“Wicked”が新作を発表しました。

とこしえに、よこしまに」をコンセプトとする“Wicked”は、若い魔女を中心にじわじわと人気が広がり始めているファッションブランド。

今回発表されたドレスは同ブランドのシンボルであるホリゾンタルストライプと大きな花柄を大胆に組み合わせたもので、高速飛行時にもラインが崩れにくい縫製が特徴です。

さらにヒップ部分の内側に新開発の条件起動魔法陣が刺繍されており、箒にまたがることでエア・クッションの魔法が発動して座りやすくなるとのこと。

価格は銀貨4枚、王都の直営店舗ほかで今月下旬販売開始予定です。