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まほおん爆発事件

 お久しぶりです、瑞々です。

今日は今までの感じの記事じゃなくて、読んでくださってる皆さんにちょっとお願いがあります。

とりあえず、以下のリンクの中身を読んでいただきたく(すみませんが、他世界語訳は間に合ってません)

https://docs.google.com/document/d/10F1OFs-J-m6DH2M1tfXDG2ZijEc8n3PucUOVM5OamZQ/edit?usp=sharing

これは何かと言いますと、一緒にライターをしてる自分の幼馴染が残していった文章なのです。

彼は昔から非常に優秀で、特に大規模魔法の構築が得意でした。自分も古魔導書に載ってる魔法の再現を何回かお願いしたことがあります。

違う学校に進みましたが、何回か通信のやりとりをしており、自分と同じライターになっていたと聞いて驚いたものです。彼の能力ならたくさん働き口があっただろうに……

ただライターとしても結構優秀でした。少なくとも自分よりは稼いでいたと思います。

ですが、その彼は突然に姿を消してしまいました。ちょうどまほおん編集部周りで色々騒動があって、記事の更新が止まっていたころです。

最初は取材旅行にでも出たのかと思いましたが、毎年ライター仲間で行っているアトス大学祭の時期になっても一向に音沙汰なしなので、彼の家へ直接行ってみました。

そこでびっくりしました。だって、彼がいつも持ち歩いている写真機、執筆機が、部屋の机の上にそのままにしてあったのです。

彼はこだわりが強いタイプで、お気に入りの写真機と執筆機が無ければ、絶対に記事は書きませんし、書けません。それに、プライベートでも常に記事のネタを探しているような人です。

さては混沌に呑みこまれでもしたか、と思ったときに、執筆機の中に先ほどのリンクがあるのを見つけたのです。

彼はシナリオライターではありません。作中の俺は、おそらく彼のことでしょう。エルフ女将の食堂は、彼が行きつけにしている食堂によく似ています。

既に警察には連絡して彼の捜索願を出していますが、一向に埒が明かないということもあり、今回この場をお借りして皆さんに彼の捜索をお願いいたします。

ぶしつけですが、協力される方がいたら、コメントするなりなんなりお願いいたします。

死んだことに気付いていなかった男性に市民権 異例の処置

魂魄のみの存在となった王国在住の男性(42)に市民権を与えることを、王立最高議会が発表した。世界初の魂魄のみの市民の誕生となる。

男性は先月3日、寺院の側で倒れているところを通行人により発見された。駆けつけた救急隊員によって死亡が確認され、たまたま通りかかった男性の知人により、身元も判明した。

知人は「あいつ、そそっかしいから、自分が死んだことに気付いてねえんだ! 知らせてきます!」と言って男性宅へ向かい、そこで魂魄として残存している男性を発見。彼はちょうどコーヒーを淹れて飲もうとしているところで、「どうりでうまく飲めないと思ったんだ。そうか、死んでいたのか」と語ったという。

肉体と魂魄はすぐに王立病院に運び込まれ、再癒着が試みられたが、肉体の損傷が激しかったために断念。その後、魂魄に市民権を認めるかどうかが議会で争われていた。

通常、死後の肉体から離れた魂魄は「幽霊」として扱われ、市民権が認められることはない。しかし男性は以前より魂魄の離脱を度々起こしており、今回も魂魄が離れたことに気づかずに家へと帰り、そのまま肉体を野犬に食われて復帰することが不可能となってしまった。そのため、「死ぬ前に離脱した魂魄は幽霊とはいえない」として、王立最高議会は男性に市民権を与えることとした。

なお、手続き上は一度男性は死亡し、新たに男性の魂魄に市民権が与えられた形となる。魂魄の扱いに関する新たな事例として、今後の司法判断に大きな影響を与えそうだ。

マネ妖精が著作権侵害で逮捕される

精霊種、中でも妖精種は多様な文化がある。その中でもマネ(真似)妖精は、見たものを真似することで有名だ。

先日、そのマネ妖精の1人であるミタ・ママノ氏(116歳)が著作権侵害で逮捕された。アニメに影響を受けたというミタ氏はアニメキャラを『オマージュ』したキャラクターになりきって魔法界の大手動画配信サイト「MageTube」に出現。半年も活動を続けていたものの、人間界に精通する魔法使いによる指摘で炎上し逮捕された。 マネ妖精の習性である真似をし逮捕されたということに、魔法界でも賛否両論が起きている。SNSのMagitterに投稿された意見は5万件以上に登り、トレンドにもなった。

「人気もあったし:grinning::clap:オマージュなら許してもいい:thumbup::skin-tone-1:気がするのにナー:thinking::sweat_smile:(オーク・50代)」
「たとえ相手が人間でも、著作物は大事にすべきなんじゃないの!?逮捕されて当然٩(๑`^´๑)۶(魔法使い・20代)」

こういった、ミタ氏の行為に言及したものから、

「誰かの権利を侵害することを文化とするのはもう時代に合わないよ…。仮に文化ならば、明記すべきだったんじゃない??(幽霊・死後80年)」
「マネ妖精は完全に真似することが目的。こんかいのは設定も外見も別々作品から真似ていたということでまさに最悪。同じマネ妖精でも劣悪と言わざるを得ないよ(妖精・700代)」

といった、種族文化そのものに着目した意見もみられた。

マネ妖精は他の習性として、人間にも寄生し他者の真似をさせているということで、人間界でも物議を醸しているようだ。 自らの常識と世間とで悩む種族は多い中、今回の一件は各種族の文化及び習性についてより深く考えさせられる発端になったかもしれない。

幽霊の現世離れが深刻化

前年度に引き続き、現世に留まる幽霊の数が3割減少したことが霊勢調査で判明した。

調査を行った霊務省によると、最盛期はおおよそ人口の8倍はいたと言われる幽霊が、近年は5倍にまで減っているとの事。 霊務省が調査の対象としている霊魂は、人類、魔族、エルフ族、オーク族、ドリアード族、ケンタウロス族、妖精族、ウンディーネ族、マーメイド族、それぞれの種と同起源をもつ亜種とされる種族の霊魂である。精霊、聖霊は含まれない。これらの種族は現世に留まる意思が強い個体が多く、その霊魂は有史以来生者と共に歩んできた。

現世離れの背景には、『同時期に死んだ人々が現世を離れたから』『恨んでいた人から、霊媒師を通じて正式な謝罪を頂いた』といった、同世代の他界と生者との強い繋がりがあるようだ。古くはただ神秘や恐怖の対象となっていた幽霊も、時代を経て多様な生き方(漂い方)を選び、『現世に残るだけが死後じゃない』といった考え方も広まっているようだ。

この現世離れは今後より加速していく見通しだという。

コーヒーを作る魔法、承認

 先週末、「コーヒーを作る魔法」が認定局によって承認された。発明者は魔法研究家のマメ・イール氏。彼は「水魔法のちょっとした応用」として200年ほど前からコーヒーを作る魔法の開発をはじめ、ようやく承認にこぎつけた。

 だが、この魔法に関して評論家達は手厳しい指摘を行なっている。

 まず、定義しなければならない構造が多すぎる。

 たとえば火炎魔法であれば、ごく短い詠唱で火球を生み出すことが可能である。だが、マメ・イール氏はかなり厳密な、詠唱による定義づけを要求する。

 ごく普通のワンカップサイズのブラックコーヒーを作る呪文が、「スタンダカップスタンダオンカフェインノーシュガーノーミルクホットスタートプリーズ」。シナモン入りのアイスカフェオレ(トールグラス、砂糖角砂糖2個)を作る呪文が、「トールグラスアブオンカフェインプリーズシュガーダブルオーケーミルクアイスシナモンスタートプリーズ」。

 さらに、詠唱は7秒以内に行う必要があり、それを超えた場合は詠唱が破棄される。詠唱を誤った場合ももちろん破棄され、コーヒーは作られない。実際、マメ・イール氏は実演で何度も詠唱を間違えており、当初発明に関して懐疑的な視線が向けられていた。

「自分でコーヒーを淹れたほうが早い」

「発明してるときにカフェインが足りてなかったと思う」

「発明者以外使えない。使える人間がいたら20万マホ払ってもいい」

 辛辣な評論で知られるレビュー・キチ氏はそう述べる。

 一方、王立アトス大学の流行り物好きな女子学生グループが、この魔法の習得に乗り出している。

ルフレイフ・ジャオエル術式の解読に成功か? 王立第三魔術院が発表

昨日、王立第三魔術院が会見を行い、七大未解決術式のひとつとして知られる「ルフレイフ・スミスおよび大天使ジャオエルによる異空間同位体連結を用いた無限転送魔法陣と、それにまつわる17の術式」(以後、ルフレイフ・ジャオエル術式)の解読に成功したと発表した。王立第三魔術院は、先月末、この事象に関する論文を王立魔術魔導総合諮問委員会に提出。論文は羊皮紙3,000枚におよび、現在、複数の元老がこの論文の妥当性を検証している。

ルフレイフ・ジャオエル術式は、およそ3,000年前、「青の魔導師」と呼ばれたルフレイフ・スミスと、現在は北ジャイロミ山脈で3億年の眠りにつく大天使ジャオエルにより組まれた一連の術式。ウルルガスの災厄から6億人の人々を救うためのもので、ひとつの大魔法陣と17の術式、368の魔法陣を3日で完成させたと伝えられている。

術式発動後、災厄によりその一連の魔法陣と術式の8%が欠損。大天使ジャオエルが眠りについたことで解読不能となった術式を解析するため、これまでに幾多の魔術師がこの難問に挑んできた。

主に非有機的魔導機関を用いた研究を行う王立第三魔術院は、5年前より、人工魔術思念体「Mu-ka」1万5千柱を概念世界に展開し、解析を開始。昨年までに一通りの解析を完了し、概念世界での復元操作を行い「解読」と結論づけ、今回の論文提出に至った。なお、発表によると、術式を実際に組んで展開するにはドワーフ100人で10,000日かかり、術式の発動にはエルフが生涯で生成できる平均的な魔力量×10の194,723,091乗の魔力が必要とのこと。王立第三魔術院長のアルゴ・ミステリクル氏は「これは歴史的な成果であり、人工魔力生成技術が目まぐるしい発達を見せている昨今、皆さまの目に見えるような形でこの研究の成果が見えるようになる日も近いだろう」と語った。

定年が280歳に 80歳引き上げ

エルフ族の議会にて、定年を280歳に引き上げることが決定した。

長命のエルフ族では、高齢者の残留により若者の雇用が減るとして定年を定めていた。しかし近年は少子化により働き手が激減していることが大きな社会問題となっていた。

エルフ族が定年を定めたのは1000年ほど前のこと。勤続年数が長いほど給料が上がるため、年長者がなかなか退職せず、若者の雇用が減ったことによる対策のためだった。当時は大混乱を産んだことを、議会誌が物語っている。『議会で最年長、302歳である議員は大声で”仕事が生き甲斐なのに、無理やり退職させるとは如何なものか”と叫んだ。議長がとりなすも弓を構えたため、取り押さえられたーーー議会誌、第709号』

今回80年もの引き上げに至ったのは、1000年前に比べてエルフの寿命が伸びたことも背景に挙げられる。優秀な人材に長く働いてもらい、より事業が盛り上がることも期待されているという。

竜殺しの地縛霊が竜人地域の地主へ 合理的と好評

少子高齢化の進む竜人族の地域で、人手不足のために長年空いていた地域の地主の席にドラゴンスレイヤー(竜殺し)の地縛霊が就いたことが先日の取材でわかった。

この地域では、竜人の自由奔放な性質から町長などの役職がなく、地域の管理は地主が一手に担っていた。しかし、竜人族の少子高齢化により人口が減り、地主のような役割ができるほどアクティブな竜人が減ってしまったことが問題になっていた。外部種族を雇う試みも見られたが、竜人への理解が足りないことで争いの仲介や権利問題に対処出来ず、わずか数ヶ月で解雇されてしまった。

今回抜擢されたのは、180年前からそこに棲みつくベテランドラゴンスレイヤーの地縛霊。かつて遠方からこの地に訪れ、黒竜の竜人と死闘を繰り広げた後没した、伝説的な霊だ。没後は竜人へ経緯を払い、子供の竜人に戦いを教えていたこともあり、近年の少子高齢化を憂う1霊でもあった。

取材に対し地縛霊は、『このような身に余る大役、お受けできることを光栄に思います』とのこと。周辺の住竜からは、『彼なら竜人をよく理解しているので安心だ。なによりそこに棲みついているので大変合理的。助かります』と好評の模様。

竜人に限らず、多くの種族が少子高齢化社会になってきている昨今、寿命が無い、または遥かに長い『霊』を人材として注目する動きが広がっている。この件はそういった試みの先駆けになるだろう。

機械生命体が魔法学校へ編入 魔法使い志す

首都にある第二魔法学校にて、9月中旬の始業式から機械生命体が編入することがわかった。編入は去年の1月から打診されており、学校側の整備もあって1年以上もかかってしまったという。

機械生命体は動力源が魔力であるため、魔力を編んで外に出す魔法使いの在り方とは全く異なっている。言わば血液が魔力と同じものであり、魔法を使うとなるとまさに『出血』するほどの疲労を得てしまう。その性質もあり、いままで魔法使いの中でも機械の構造をもつ者はいたが、完全な機械生命体が魔法使いを目指すのは非常に稀との事。

編入する機械生命体は4年前に首都近郊の機械生命体が通う学校に入学したが、製造初期に見た魔法使いのことが忘れられないということで魔法使いを志したという。その後、教諭と相談し、編入を決意。経緯は12月に自伝としてまとめられるという。

種族の多様化と交流の深化によって、従来自分の種族がメインとしていた仕事以外の職種に興味が湧く例が増えている。多くの学校で多種多様の種族を受け入れられるように改革が進んでいるため、これからは種族が未来を決めることは少なくなっていくだろう。

エルフとダークエルフの間で一部関税が撤廃に

ここ1000年ほどで交流が活発化しているエルフとダークエルフ(ドロウとも)。先日、その2種族の間での貿易で、一部商品の関税を撤廃するという条約が結ばれた。

今回対象になる品目は、エルフ側の特産品である『薬草類、食用肉類』とダークエルフ側の特産品である『鉱石、ヒカリゴケ類』。お互いの名産を安くやり取りすることで、友好関係を保ちたい意向だ。なお、争点となっていた『毛皮類』『織物類』は次回の会議に持ち越す模様だ。

エルフは狩猟を主にしていたこともあり、強い矢じりや鉄鉱石武器の開発を繰り返していたが、地下資源に乏しかったために難航していた。辺境で起きたエルフとオークの小規模紛争にて、武器の物量でエルフが敗北した屈辱の歴史も残っている。一方ダークエルフの多くは地下に住んでいるため、薬草の入手が長らく難しかった。小さなダークエルフが病の母のために、地上のエルフたちに薬草を分けて貰いに行く『やくそうをかいに』は名作として語り継がれている。両者お互いに交流があれば、という後悔が残る品目での関税撤廃とのことで、比較的好意的な意見が多い。

一方で問題も残る。ダークエルフ鉱山でのオークのブラック労働(この場合”ダーク労働”とも呼ばれる)がさらに過熱する恐れがあり、実際に一部鉱山ではストライキが発生している。エルフ側も、単価が下がることで狩猟頻度が増え、ケンタウルスへの誤射が増えることが懸念され、有識者による対策会議が緊急で行われた。

エルフとダークエルフの歴史は長い。互いに近しいルーツを持ちながら地下と地上に別れ、いがみ合っていた歴史もあるが、それはとうに昔のことである。彼らの目は長い未来に見据えられている。これから先は交換留学制度や移住制度をより拡充させていき、より両者の交流を深めるという。