事件・事故

「強キャラに憧れた」魔力の威嚇放出をした男を書類送検

英雄に憧れたものの、それを履き違えた哀れな事件が起きた。

昨日未明、エヴァ・ステイト公国にて、魔法犯罪取締局がクダル・S・マーキス(37歳無職)を魔力の過剰威嚇発散及び魔道恐喝の容疑で書類送検した。

容疑者は老人、子供による利用が多い公国中央公園の広場にて、不特定多数の人間に対して意図的に威嚇の意思を持った魔力放出を行い、魔力への抵抗の少ない幼児数名が体調不良を訴えた。その事実を知った容疑者は直後に放出を停止し、魔法犯罪取締局に自ら出頭、全面的に自分の罪を告白し認めたという。

局の取り調べに対し容疑者は、

「オーラの滲み出る強キャラに憧れた。周りにいつも馬鹿にされていたので強い方に回ってみたかった。小さな子供が体調を崩したのを見てこんなことをしてはいけないと思った。とても反省している。止めてくれたおじいさんに感謝したい」

と述べており、現在感謝状を渡すべく局がこの老人を捜索しているが、見つかっていない。

容疑者の証言によると、老人はよく整えられた銀髪にスーツ、片目には縦一文字の傷が入っており、全てを見通すような優しくも鋭い眼差しをしていたという。

呪いの藁人形を現世に密輸 関係者を逮捕

黄泉の国警察現世外交取締局は先日、呪いの藁人形を現世に大量密輸したとして、黄泉の国呪術工場代表取締役の自称呪術師「祟」を現世輸出法違反の容疑で逮捕しました。

当局の発表によると、呪術工場では呪いの藁人形以外にも多数の指定呪術品を密輸した疑いもあり、余罪を追及中との事です。

調べに対し祟氏は「現世、とりわけ日本では呪いの藁人形のような呪術品は高値で取引されている。金欲しさに密輸した」と容疑を認めています。

この事件を受けて現世外交取締局は、このような呪術品の流出は、現世における黄泉の国のイメージダウンに繋がるとして、 今後取り締まりを強化していく方針を発表しました。

なお今回流出した多数の呪術品は、黄泉の国警察日本支部が回収をしております。 怪しい呪術品を見かけた魔術師は黄泉の国警察までご連絡ください。

軽量杖による魔法暴発が多発

大手杖メーカーのオーク社が昨年末販売を開始した「汎用型軽量杖」による魔法暴発事故が多発している。

通常の杖は職人が使用者に合う杖を1本ずつ選び販売しているが、サイズが26cm〜と少々持ち歩くには長いため、近場への外出時に不便だという声があがっていた。

今回問題となっているオーク社の軽量杖は一律13cmとなっており、気軽に持ち歩ける杖として販売開始前から話題となっていたもの。そんな軽量杖による魔法の暴発の9割は、手軽さ故にホルダーを使用せず裸のままポケット等に入れ持ち歩く人たちによるものだという。

先日起きたバスターミナルで学生のカバンが急に凍結した事件や、中央銀行で起きた連続発火事件も、裸のまま持ち歩かれていた軽量杖によるものだったとの発表があった。

この一連の騒ぎを受け、オーク社と魔法協会は、軽量杖に限らず杖を持ち歩く際には裸のままポケット等に入れないで、きちんと専用ホルダーを使用するよう呼びかけている。

突然の会社資金凍結 人にしか効かない氷魔法が法人にも効いてしまう

昨夜未明、対人用の氷魔法「アイスノム」によって法人資本が凍結されるという事件が発生した。

凍結被害を受けた法人は冷凍食品製造会社JISUI Tech(株)。代表取締役のシス・イーガイ氏は「朝出社したら口座から資金を引き出せなくなっていた。訳が分からない。凍らせるのは冷食チャーハンだけで十分だ」と語っている。

(画像はJISUI Tech(株)の冷凍食品製造工場イメージ図)

 

今回使用された氷魔法「アイスノム」は、主に病気による発熱時などに使われる対人用の氷魔法であり、基本的には微弱な冷却効果しかない。しかし大量の魔力を込めた場合や、複数人で発動した場合などには、きわめて強力な効果を発揮することもあり、過去には死亡事故も起きている。

警察は、単独犯と組織的犯罪の両方の可能性を視野に入れつつ、慎重に捜査を進めている。

魔法の発動条件に詳しい専門家でデリシャス大学准教授テフニシャン・ナ゛氏は、「『法人』が制度上『人』として扱われるということが、犯人によって悪用されたのではないか」と指摘している。

さらにナ゛氏は、似たような事例が今後も生じうるとして警鐘を鳴らす。

「『アイスノム』の発動条件における『人』概念は、以前から定義があいまいだと指摘されていた。近年は経済発展にともない、株式会社などで『法人』という特殊な概念が用いられるようになってきた。そのため従来の素朴な『人』概念では、魔法を適切に運用できなくなっている。類似する事例は今後も発生すると考えられるため、『人』概念にかぎらず様々な概念について、早期の対応が求められる」

事件を受けて、政府は概念魔法学者らによる緊急対策チームを設置。生きた人間を「法人」から分離する概念として、「自然人」概念の錬成作業が行われている。

多数の学生が不審精に声掛けられる

本日、オルフェ国立魔法学校の第2指定通学路で、多数の魔法学校生が精霊に契約を持ちかけられる事案が発生しました。

精霊は自身を『月下の黒樹』と名乗っており、緑色のオーラを放ちながら宙に浮いていたとのことです。

幸い、契約を断られると、光の粒子と化し霧散したため学生に怪我等はありませんでしたが、近隣の地域に用がある際には、十分に注意して下さい。