コラム

学食をめぐる -王立アトス大学3号館-

メニューもボリュームも充実している学生食堂をめぐるこの企画。

今回は王立アトス大学3号館にある学生食堂『アトスフードホール』、その一部をご紹介します。

大学内最大の学生食堂

王立アトス大学3号館地下2階には約1200席のゆとりあるスペースがあります。

3号館学生食堂『アトスフードホール』はフードコートを参考に作られたため多数の専門店があり、幅広いメニューを提供しているので学生や職員にとても人気です。

また魔術デザイン学部学部長であるハウンド・へーリンボン教授による空間デザイン魔法が学食内にかけられているため、地下とは思えない解放感と明るさが特徴です。

『OmuOmu』

オムライスとボリュームが自慢の洋食屋さん。

定番のメニューから毎日替わる日替わりメニューまで、毎日通っても飽きがこない学食のイメージを覆す新たなスタイルのお店です。

OmuOmuのおすすめはもちろんオムライス。特に5種類のソースから選べる「とろとろ半熟オムライス」がおすすめです。

また、すべてのメニューにサラダとデザート、スープ、ドリンクが付くので、ボリュームも満点なのが学生に人気なのだそう。

『Mecootto』

肉料理をメインに扱うお店です。

学生人気一番のメニューは何といってもあの魔術牛を使用したハンバーグ。

シェフ特製のデミソースがとても濃厚でおいしいんだとか。

もちろんニーニャ国・ヌーニャ国名物のローストマジックビーフも味わえます。

『麺匠あとす』

王立アトス大学のアトスの名を冠した麺類専門店。

日本出身学生からの希望でできたお店とあって、売りはうどんやそばなんだとか。

それ以外にも、ラーメンやパスタなど様々な種類の麺があるほか、トッピングも30種類以上ありこれまた毎日通っても飽きない工夫がされています。

『SweetBons』

スイーツ専門のお店。ランチタイムだけでなく講義の合間にもスイーツを楽しめるとあって女子学生たちに人気です。

シルフィーのシフォンケーキや口どけが自慢のクレームブリュレなど定番スイーツから、流行りのマンドラゴラ酒を使用したフルーツケーキまで多種多様なスイーツが楽しめます。

おいしく選んで、たのしく食べる

3号館学生食堂のキャッチコピーは「おいしく選んで、たのしく食べる」

そのキャッチコピー通り、どのお店も個性豊かでとてもおいしそうなメニューばかりで学生たちのキャンパスライフを彩っています。

今回ご紹介したのは極一部ですが、王立アトス大学3号館学生食堂は一般開放されているので皆さんも是非一度訪れてみてはいかがでしょうか。

また団体での利用も可能とのことで、学内団体で利用を希望の場合は学生支援課、学外団体で利用を希望の場合は総務課までお問い合わせくださいとのことです。

ルタザシャ岩窟世界遺産登録へ ~忘れてはならない負の遺産~

この度、マルクトア公国ラウゴーア地方にあるルタザシャ岩窟が新たに世界遺産に認定された。同国における世界遺産の登録は、150年前に登録されたテオバルド鉱山帯に続いて2つ目となる。

ルタザシャ岩窟は、第4次魔法大戦の際に敵国軍から逃れたオーク族の人々がシェルターとして活用していた場所である。

この岩窟はルタザシャ山に数箇所あり、今回はこれらの全てが登録遺産の対象となっている。もっとも大きな岩窟は直径30m、奥行は8km程のものとなる。

現在は観光地として各岩窟までの山道も整備され、身体能力の低い人間族であっても比較的辿り着きやすくなってはいるが、戦争当時はオーク族ですら5人に1人しか辿り着けない過酷な場所であったと言われている。

その理由としては、ルタザシャ山の山肌にある。岩窟に辿り着くには、木々も生えていない岩ばかりの斜面を降りていかなければならず、足腰の弱い老人や、子供、女性は多くが滑落し、捕虜になることからは逃れられたものの命を落とした。

この背景からも推察されるように、この岩窟は他種族には容易に辿りつけない場所であり、シェルターとしてはかなり強固で有効であった。そのため、他種族からの侵攻から逃れたという点においては、オーク族の人々に安心をもたらした。

しかしながらそれは束の間の安寧であり、岩窟内では更なる問題が待ち受けていた。

何故なら、ルタザシャ山は鉱山としてはたいへん優れている山であっても、植物を生育するには非常に厳しい環境であったからだ。
そのため人々は十分な食糧を確保することができず、今度は飢えとの戦いを余儀なくされた。

この問題でも最初に犠牲になったのは弱者である老人や子供達であったが、悲劇はそこで留まらなかった。
日に日に積み重なる同胞の亡骸と飢えに苦しみにながらも生にしがみつく人々。そんなぎりぎりの極限状態の日々も長くは続かず、彼等は生への執着から最大の禁忌を犯してしまうことになった。

『同胞喰い』

彼らは生き延びるために、目の前に積み上げられた同胞の死体を食べて生き残ることを選んだのだ。

この事実に関してはその悍ましさ、凄惨さから教科書から一時期削除されている時代はあったものの、現在では伝えなくてはいけない史実として、オーク族は元より全種族の歴史の教科書に記されている。

中でも、多くの教科書に採用されている『ヘルマルク・ラウゴルフの独白』の一節は、強烈なインパクトから誰もが記憶しているだろう。

第4次魔法戦争から間もなく300年が経つ。

戦争当時を知っているオーク族も少なくなった。語り継ぐ者がいなくなれば、この陰惨な戦争も、将来は負のお伽噺として片付けられてしまうことだろう。

しかしながら、ヘルマルク氏の著書にも語られている通りこれらの出来事は事実であり、後世まで遺していかなくてはならない歴史である。

最後に、ヘルマルク氏の独白を用いてこの記事の結びとしたい。

“生き残るには食べなきゃいけねぇんだよ”

それが誰が発したかなんて覚えちゃいない。

でも、その声は決して大きくはないが、岩窟内にのオーク族全員に聞こえていることは何となくわかったんだ。

何万人といるのにだ──誰ともわからないその声が響いてからの出来事はあっという間だったさ。

誰しもが死体の山に駆け寄って行くんだ。昨日までは間違いなく人としてその死を悼んでいたみんな普通の連中がだ、今日には食糧として同胞の死体を見ているんだ。血走った眼でな。

そこからは地獄だった……朝夕問わず骨を砕く音や内蔵を啜る音が聞こえてくるんだ。

あんた、自分の妹が喰われているのを見たことあるかい?

なら、自分の親友を喰ったことは?

俺はな、親友だった男とその嫁とそれから子供。その3人を喰って今日まで生きてきたんだ──

──ヘルマルク・ラウゴルフの独白 序章より──

コラム:ことわざ豆知識~エルフの炭鉱夫 オークのお針子~

今回のことわざ豆知識は夏休みVer.でお送りします。

今年の夏はものすごく暑いですね。

皆さん、夏休みの宿題は順調でしょうか。

夏休み最終日に泣かないように宿題は計画的に進めましょうね。

さて今回はことわざに関するお話です。

次のことわざの正しい意味をABの2つから選んでくださいね。

ことわざ

『エルフの炭鉱夫 オークのお針子』

意味

A:才能に見合ってない仕事をさせることは無意味である。

B:人には見かけによらず思わぬ才能が隠れていることがある。

正解は

B:人には見かけによらず思わぬ才能が隠れていることがある。

こちらが正解です。

現在ではことわざの文面の印象からAの意味と誤って覚えている人が沢山いますが、正解はBです。

ちなみに、このことわざは次の2人の人物に由来しています。

まず1人目はエルフ族のシルヴィス・オーヴィー氏です。

彼はエルフ族初の炭鉱夫でした。またドミニャナス鉱山を発見したことにより財を成し、炭鉱夫を引退した後は炭鉱夫たちの労働改革を行った功績者として有名です。

2人目はオーク族のディオルガ・マヌエル氏です。

彼女はオーク族出身のデザイナーとして、王国で初めて単独でファッションショーを行い成功を収めました。着ると“幸せな家庭を築ける”ことで有名なウェディングドレスブランド「フェリシダット」や、産まれて最初に身に付けると“生涯着るものに困らない”と言われているベビーウェアブランド「エテルノ」の創設者として知られています。

この長い夏休み、“どうせ自分には出来ないから”と悲観的になって避けていたことに思いきって挑戦してみてはどうでしょうか。

『エルフの炭鉱夫 オークのお針子』

この2人のように皆さんにも思わぬ才能が隠れていて、新しい自分に出会うことができるかもしれませんよ。

彼らの生涯は伝記にもなっているので、読書感想文の候補の本にしてみてはいかがでしょうか。

それでは、よく学び、よく遊びこの夏休みを沢山楽しんで下さいね!

面接マナー講座 魔法使い編

今年も就職活動の季節がやってきました。

これまで覚えた魔法を、どんな仕事に活かそうかと期待に胸膨らませる新米魔法使いの皆さん。どんな進路を考えておいででしょうか。

狙うは魔法省ですか? それとも近衛術師団?
敢えて小さな魔女の薬屋で活躍? もしくは路地裏の呪い師?

しかし――毎年、多くの新米魔法使いが、進路選びに失敗します。

王立星読院を目指していたのに、プールの監視魔導師になってしまったり。
医療魔導師になりたかったのに、気付いたら人型植物の剪定士になっていたり。
ひどい場合だと、魔術漁師の資格を取った筈が、異界潜航員として潜界艇に配備されてしまうなんてことも。

皆さんこんにちは。メンタル魔法士のパスタ・スヴァミソーニです。

就職、大事ですよね。せっかく魔法を身に着けたのだから、自分の魔法にあった就職先を選びたいところ。しかし魔法使いの就職には、往々にして悲劇がつきものです。

どうして魔法使いは進路選びに失敗してしまうのでしょうか? 答えは簡単です。魔法使いの大半は、面接で負けてしまうのです。

面接の基本

面接――進路選びにおいて避けては通れない関門です。

魔法の実力さえあれば、認められると思っていませんか?
黙っていても、面接魔導師が自動的に気持ちを読み取ってくれると思っていませんか?
残念ながらそんなことはありません。

面接は戦いです。

言語的な対話を隠れ蓑にした真剣勝負。それが魔法使いの面接です。

「はじめまして」の一言と共に形而上の仮想空間には電撃が飛び交い、「本日はよろしくお願いいたします」の声と共に非実体質量が爆発し、名前を名乗った瞬間から真名をかけた呪術的対決が始まっているのです。

もう一度言います。魔法使いの面接は戦いです。
隙あらば面接官を全滅させる――最低でも、面接官一人は討ち取る気概で挑みましょう。

入室で差をつけろ

「待合室の時点で面接は始まっている」というのは有名な話です。
もしも同じく面接を受ける新米魔法使いがいるならば、密かに連絡を取り合い作戦を練りましょう。複数人でかかることができれば、面接官の首級はぐっと近づきます。

とはいえ、新米魔法使いが結託して襲ってくることくらいは面接官も想定済み。たいていの新米魔法使いは個室に隔離され、個人戦を余儀なくされます。

そこで大切になってくるのは、入室時のマナーです。
入室は、面接において唯一無二の奇襲のチャンスです。

ノックの回数で呪いをかけましょう。ドアノブに触れた瞬間に魔法陣を這わせましょう。ドアを開ける動作で霊を降ろしましょう。そこまでやって最低限です。
可能であれば、入室前の段階で仮想空間の占有率を圧縮し、対面した瞬間に形而上の主導権を完全に握るつつもりで挑みましょう。もちろん、現象世界では笑顔を作ることは忘れずに。

もしも入室前の段階で、面接官がトイレに立つなどのことがあれば千載一遇の好機です。必ず闇討ちして、頭数を減らしておきましょう。とっさの対応力が問われるところです。

属性魔法は時代遅れ

自己アピールで、得意な属性魔法をアピールする……魔法使いの面接ではよく見る光景です。火属性が得意な人は火球魔法を披露したり、風属性が得意な人はかまいたちを披露したり。

ですが、残念ながらナンセンスです。
何度でも言います。魔法使いの面接は戦いです。

自己アピールは、形而下の現象世界で攻撃を仕掛けるチャンスなのです。

もちろん、物理的に面接官を傷つけてしまうのはマナー違反。自己アピールを装いつつ、形而上での布石を打つのがスマートなやり方です。
最も簡単なのは、「闇属性魔法が得意です」とアピールしつつ、面接官の心の闇に侵入する方法です。面接官の精神防壁が薄ければ、そのまま過去のトラウマを刺激して心を破壊してしまいましょう。

あるいは、「召喚魔法が得意です」とアピールしつつ、自分にとって有利なフィールドをまるごと召喚してしまうという手もあります。例えば観客ごとライブ会場を召喚して、単独ライブに持ち込むのは有効です。
ほかにも面接官の足元に「意味論的落とし穴」を召喚し、精神そのものを落としてしまう方法もおすすめ。召喚魔法は創意工夫次第で様々な利用法があります。自分だけの殺意を研ぎ澄ませましょう。

逆質問こそ最後のチャンス

面接の最後には、面接官が「何か質問はありますか?」と聞いてくることがあります。所謂、逆質問タイムです。

入室から自己アピールまで、うまく面接官と形而上で戦いを繰り広げていれば、お互いの精神は極限まで疲弊している筈。もちろん、より早く仕留められればそれに越したことはありませんが、逆質問は面接官を刈り取る最後のチャンスです。

よく知られている通り、現象世界における行動の表象は、形而上の仮想空間にも大きな影響を及ぼします。逆質問タイムはその表象のために、言語行為の主導権が完全に新米魔法使い側に移ります。面接官の論理防壁が極限まで薄くなる機会が、逆質問の時なのです。

「仕事で一番やりがいを感じたことはなんですか?」など、適当な質問を口にしましょう。この時、質問自体は適当で構いません。重要なのは、その後です。

面接官が正直に答えたならば、「私の質問に答えた」という表象を利用して、形而上空間では面接官の真名を引きずり出しましょう。形而下で正直に答えている以上、形而上世界で嘘をつくのは難しいのです。
面接官が嘘をついたならば、「私に嘘をついた」という表象を利用して、形而上空間で論理攻撃を仕掛けましょう。表象に絡みついた嘘という罪により、面接官の防御力が極限まで落ちている筈です。

ここで逆質問がうまくいけば、必ず面接官を倒せます。最後まで諦めずに戦いましょう。

まとめ

  1. 面接は戦いである
  2. 入室の段階で奇襲をかけろ
  3. 自己アピールで布石を打て
  4. 逆質問でトドメを刺せ

なお、今回の面接講座は新米魔法使い向けです。
戦士ギルド加盟各社への志望者や、エルフ族やドワーフ族では作法が全く異なってきますので、ご注意を。

[著者プロフィール]
パスタ・M・スヴァミソーニ
王立アトス大学錬金経済学部卒。3年前に株式会社スーパーナチュラルリサーチを設立。現在は魔法コンサルタントを兼務。座右の銘は「アジェンダを錬金術でマネタイズ」。

自己紹介にご注意を ~名取の一族~

突然だが、あなたは自分の名前の由来を知っているだろうか?

“名前”──それはあなたがこの世に生を受けた祝福として、いちばん最初に贈られるプレゼントだ。

「名付けの儀式」 原始の魔法忘れるべからずで紹介されているように、存在だけでなく事象に対して“名を付ける”という行為は非常に強い意味を持ち、また重要であるということは、記事を読まれたあなたなら理解しているだろう。

ちなみに、私のライターネームは季節に由来する。名前について話題を振っておきながら、なぜはっきりと明記しないのかと苦情が来そうだが、深く話せない理由はこれから紹介する内容にある。

“名取りの一族”をあなたは知っているだろうか。

彼らはその名が示すように、相手の“名”を“取”りその勢力を伸ばしてきた一族である。

冒頭でも述べたように、名前を持つということは、非常に重要なことである。なぜなら、名前はあなたとこの世界を繋ぐための“鎖”だからだ。

では、その名前が奪われてしまったとしたら。
奪われてしまったモノがどうなってしまうのか……。
想像には難くない。

“名取の一族”に関する情報は少なく、現在でも謎に包まれている一族のひとつである。

『いいかい。XXX──。
本当の名前を教えてはいけないよ。
名前を明かすということは、魂を明け渡すも同然だからね』

子供のころに祖母からさんざん──それこそ耳にタコが出来るほど聞かされた忠告を、この記事を書いている最中に何度も思い出した。

今思えば、祖母は彼らに関する情報を知っていたのかもしれないが、既に輪廻の輪に乗ってしまったため確認する術がないことが悔やまれる。

ただひとつ、この記事を読んでいるあなたに私からアドバイスをするとすれば、不用意な呼び掛けには応じるべきではないかもしれない。

もしかしたら、あなたのよく知っている友人や恋人が“名取の一族”である可能性がないとは言い切れないのだから。

“水中に美しく舞う華” マーメイド・アーティスティックスイミング世界選手権開幕

毎日暑い日が続く夏こそ、イベントで思いっきり楽しんでみてはいかがでしょうか。今回は、海辺でのイベントをご紹介します。

“一鰭乱れぬ美しき水中の舞”──マーメイドのアーティスティックスイミングの世界大会が開催されます。今年はイタリアが会場として選ばれました。

地中海で世界各国の代表選手がその美技を競い合います。
今回は2人1組で行われるデュエット、男女2人1組のミックスデュエット、8人1組のチームの3つのジャンルが行われます。

注目選手はやはり、デュエットで20大会連続優勝と言う記録を打ち立ている、デンマークのカーヤ・エルフィー/アーデリア・エルフィー姉妹のペアでしょう。更なる記録の更新に期待が高まります。

また、今大会で初めて開催されるミックスデュエットについては、日本のミズチ・リョウタ/ミナヅキ・レイペアが弱冠100歳での世界大会出場とのこともあり、各国が注目しています。

本紙ではこの度の大会に向けて、両選手の意気込みを伺うことが出来ました。

「初めての世界大会で、すごく緊張しますが、今まで練習してきたすべてをこの大会で出していきたいと思います。」

─ミズチ・リョウタ選手─

「エーゲ海で演技することは目標のひとつでもあったので、精一杯やりきってこようと思います。」

─ミナヅキ・レイ選手─

また、期間中は大会と連動した様々なイベントも開催されるとのことで、人魚の鱗を模したキャンディーや、ヴェネチアンガラスとコラボした鱗守り、人魚の雫のアクセサリーの販売や人気選手との記念撮影会などその他もイベントが目白押しです。

この夏の思い出に、美しき水中の演舞を楽しんでみてはいかがでしょうか。

アイアス探訪記①~蒸気の街の時計店~

「Maho ONLINEで取り上げられている事象はハウザル地方の物が多いですが、私たちの住むアイアス地方も素敵な場所なので、今度ぜひ取材に来てください」
編集部に届いた一通のメールをきっかけに、筆者はアイアス地方のクロックタウンへと飛んだ。

アイアス地方はハウザルの西に位置しており、ハウザルと比べて土地の魔力が少なく、古来より魔法を使って生活する者たちにとっては住みづらい場所とされてきた。
しかしアイアスの人々は、アイアスでしか産出しない魔力を帯びた鉄鉱石「アイアス・フェルム」と蒸気エネルギーを利用し、独自の社会を築きあげていったのである。
人々の“科学”への関心が高まりつつある今、魔法に頼らない生き方に興味を持った観光客がアイアスを訪れることも増えているようだ。

続きを読む

魔導心理学部から新入生へ、学生生活を満喫する方法①

先輩が魔法を使う姿を見て、憧れが強くなる新入生はきっと多いことでしょう。

しかし、憧れの先輩と実際に話をしたら、良くも悪くも「なんかイメージと違った」なんてことはありませんか?

確かに関わりを持ってからでないと、憧れの先輩の本当の性格なんて分かりませんよね? そんなとき、魔導心理学の知識があれば、その人が使っている魔法から性格が判断できます。

そこで今回は、魔法と性格の相関について魔導心理学に基づいてお話しいたします。

続きを読む

若者のトレンド【六芒星ミッドナイト】の魅力に迫る

若者の流行りに疎くなってきた魔法使いの皆様、元気に過ごしておられますか?
魔術が古くから伝え継がれるものとはいえ、時代によって形を変えるのもまた必定。
新しいものを知らないままでは、頭のかたい数世紀エルフみたいになってしまいますよ?

さて、そんな方々にお伝えしたいのが「六芒星ミッドナイト」という伝達魔法を使った番組。
満月と新月の数日前に配信される、地域不特定型の個人番組です。
その魅力はなんといってもパーソナリティーを務めている「アルカ・マリア」さんの素敵な声とその人柄。
番組に届けられる多くの質問やお悩みに、真摯に丁寧に返事をするアルカ・マリアさんに癒された方は多いことでしょう。
また、その話しぶりの端々から伝わる人のよさが聴いていて心が暖まるようです。

しかし、アルカ・マリアさんは人柄のみならず、魔術の知識も凄まじいものがあります。
質問に寄せられるあらゆる分野の魔術に対して、正確な情報や対策を話してくれるその圧倒的な知識量。

聴こえてくる癒し系の声と親身に話をしてくれる人柄のよさ、それでいておそろしいまでの魔術知識という二面性が、アルカ・マリアさんという人物の魅力であり、六芒星ミッドナイトの魅力といえるのでしょう。

ちなみに、アルカ・マリアさんを実際に見たという人はいないという話。
今までもその姿を一目見ようと、多くの記者やファンが番組の放送される夜に配信されている地域を探し回ったことがあるようですが、誰ひとりとして見つけられなかったそうです。
中にはその夜の記憶が一切なくなってしまった人もいるようで、過激なファンが番組配信の妨げにならないか心配されています。

今回は、最近若者で流行りの個人配信番組である「六芒星ミッドナイト」とそのパーソナリティー「アルカ・マリア」さんについてお話いたしました。
興味が湧いた方は是非、次の三日月の夜にでも配信がないか調べてみるといいですね。
また続報が入れば記事としてまとめていきたいと思います。

気まぐれ魔導書レビュー(古魔導書店のススメ)

住んでる家が耐火耐水防音免震魔法に欠陥があるかもしれないとのことで、引っ越しを検討中の瑞々です!

ところであれから行けてないんですけど、また本部と連絡がとれるようになりましたね…。

噂じゃあ時空系魔法による歪みに巻き込まれたとか、スキャンダルを見つけてしまい消されたとか…。

でもあそこの建物、本部以外の施設も普通にあったはずなので(以前摘発されたブラック結社も確か入ってたんじゃなかろうか)不慮の事故だとしたら仕方ないって感じですかね。

どうせなら書庫にあった資料分けてくれないかな…あそこの書庫空間歪んでて、一回だけ行ったら混沌に呑まれかかったし(混沌学専攻の同期がいなかったらやばかった)、なぜかアトス大の中につながってたし…資料集中して読みたいんだよな…

まあその辺はおいおいまた調べるとして。

今日は、しばらく本部と連絡が取れない間にやってた、古魔導書店巡りのお話。

続きを読む