異世界からの手紙は真実だった? 都市伝説から考える「次元超越」の可能性

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知らない言語やこの世界のこととは思えないような文書が存在するという、都市伝説がありますね。

実際、魔法書ネットには時折架空の文書と疑われるようなものが見受けられ、運営に削除されています。一部の界隈では「異次元のからの手紙では?」と言われてきましたが、昨今の研究であながち間違いではない可能性も出てきました。

今回は、酔狂な研究者が発表した研究成果を利用して異次元への可能性について考えたいと思います。

【本記事の内容】
・都市伝説「超越文書」
・そもそも次元を超えるなんて可能?
・他の次元へ行けるようになる?
・なぜ難しい? 転移魔法の限界
・まとめ

都市伝説「超越文書」

魔法書ネットワークを耽溺している方々によく知られるこの都市伝説。

突如ネットワークを介してどこからかやってくる文書で、その内容はまとまりがなく、ある時は文字化けを起こし、誰かのいたずらかと思われていました。その上、よく調査をする前に運営であるバベルに文書が削除されてしまうため、謎が深まるばかり。

そんな中、まことしやかに流れ始めたのが「異世界から流れてきたものではないか」という噂です。

時折見たこともないような理論の記事が見つかるとバベルの学者ですら驚きのコメントを出していたこともあり、この異世界からきたような記事たちを「超越文書」と呼ぶ人が現れ、ネット界隈では定着していきました。

3年ほど前、文書の不正ダウンロードをしてある研究者が解雇されたという報道がありましたが、その不正ダウンロードされた文書がこの超越文書だったようです。(報道内では架空文書と表記されていました)

そもそも次元を超えるなんて可能?

超越文書の真偽はさておき、そもそも次元を越えるということそのものが可能かという点が疑問ですよね。

しかし、みなさんご存じ「転移魔法」は、どうやらこの次元論を応用したものだとされる研究が進められています。

転移魔法は、指定された特殊な二つの魔方陣間をほぼタイムラグなしで行き来できる魔法です。

空間系魔法研究の第一人者ナタリー・エイブラハム教授の論文では、転移魔法は一つの対になった魔法陣を使うことで物理的な空間の距離ではなく、次元的に空間の距離をゼロにし、結果的にもう一つの魔法陣まで飛ばすというものと示されています。

つまり、魔法陣の効果を発動させた瞬間に2つの魔法陣を次元的につなげることで物理的な距離に関係なく転移することができるということです。

その際、転移する人は一瞬だけこの次元の裏側にいるという考察をエイブラハム教授は示しています。

他の次元へ行けるようになる?

さて、以上の考察が事実であれば、転移魔法を使用すると一瞬次元の壁を越え、この世界の次元の裏側ともいうところに行くことができるということがわかりました。

この理論が発表された翌年、「異世界への道を開く!」と意気込んだフレンテータ共和国の研究者デヴァン・クライソン博士は転移魔法の研究をさらに進め、1つの考察を出しました。

簡潔に言ってしまえば、「異世界に行くことは著しく困難である」ということです。

なぜ難しい? 転移魔法の限界

デヴァン博士はエイブラハム教授の転移魔法の理論と考察が事実であるという大前提の元、研究を開始しました。

前述したとおり転移魔法を使う際は2つの魔法陣を使います。魔法陣が1つだけだとなんらかのエラーにより転移魔法は発動できません。しかし、魔法陣を2つ使う際に次元の裏側へ行けるのは刹那のひと時。

そこで、デヴァン博士は転移魔法の発動と同時に転移先の魔法陣の一部を消去し、エラーを意図的に起こすことで、次元の裏側に取り残されるのではないかという仮説を基に実験を行いました。

結果、実験用の水晶は転移先の魔法陣を元に戻し、エラーを止めるまで戻ってこない結果となりました。

戻ってくることが確定したため、転移には記録用の人形である魔導記録人形(Sorcery Record Doll)、これを裏側に取り残し、詳細を探ろうとしました。

さらに、エラーを引き起こしている時間を長くするとどうなるのかを試したところ、結果はおよそ1時間を過ぎると魔法陣を元に戻しても魔導人形は戻らなくなりました。

帰ってきた魔導記録人形の記録した映像はほぼ真っ暗で特に何も確認はされませんでした。しかし人形の何体かには、何かにぶつかったようなへこみや傷があり、間違いなく次元を超えた先に何かがあるということがわかりました。

デヴァン博士はこの実験の考察として以下のように示しています。

「転移魔法は間違いなくエイブラハム教授の発表通り、次元の裏側を経由していることが分かった。次元の裏側で魔導記録人形に傷がついて帰ってきたことから、時折出てくる『超越文書』はこの世界の誰かが作る架空の文書ではなく他の次元にある異世界から来たという可能性は十分にある。なぜならこの世界の次元の裏側は、異世界にとっての次元の裏側という可能性があるからである。」

そしてこう続けています。

「転移魔法で次元を行き来できるのは一瞬であること、さらに一定時間を越えると戻ってこられないことから次元の裏側にいる時間が長くなるほど現実とのリンクが薄れていくのではないかと考えられる。つまり次元の裏側を越えるにはこの世界でいう転移魔法で使われる2つの魔法陣のように強い結びつきのある媒体が必要だろう。異世界に行けない、しかし着地点である魔法陣を設置しなくては次元を越えられないという矛盾が生じるため、現時点で異世界に行くことは不可能であると言わざるを得ない。」

と、いうことで次元を越えることは事実上不可能のようですね。

まとめ

超越文書の真偽は・・・「おそらく真実」

少し難しかったでしょうか。

とりあえず次元を超えた先にはなにかがある、ということをお伝えしてきました。デヴァン博士の考察が正しいとするならば、超越文書が実際に異世界のものだという可能性も出てきました。

しかし魔法書ネットは実体を持つ文書ではないため、少し真実味が薄れますね。とは言ったものの、魔法書ネットは魔導波で情報を拡散しているため、次元を魔術的に越えているという考察からすれば、異世界の魔導波と混線する可能性も捨てきれないです。

異世界旅行への期待

夢は広がりましたが、現状異世界旅行は無理そうですね。

しかしこの世界の次元の裏側には違う世界があるのかもしれないという仮説だけでもわくわくしますよね。

デヴァン博士はこれからも研究を続けることを明言していますし、日夜魔法は進化していますから、「異世界旅行」という心躍るイベントに参加できる未来も、そう遠くはないかもしれませんね。

 

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