100歳以下の魔法事故、過去最悪の件数に

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

 魔法統計庁は先週末、魔法事故に関する半期の統計調査を公開した。それによれば、100歳以下の魔法事故の報告件数が過去10年間で最も多くなっていた。さらに、魔法事故は大抵の場合魔法使いの習熟不足で起こるので、報告に登らずに隠蔽されることも少なからずあることから、実際の件数はさらに多いと見られる。

魔法事故の年齢分布  青が100歳以下

 事故の内容としては、「ゴーレム製造中に術式が解けて素材の下敷きになる」が最も多く、「魔獣の召喚後調伏に失敗して襲われる」がそれに次いで多い。一方で製造・召喚系の魔法事故による死亡者数は年々減少しており、魔法事故全体を見ると住居・工房の破損の被害の方が多くなっている。

 これについて魔法事故鑑定人のポテト・フライヤー氏は以下のような見解を述べている。

 

「魔法学校のカリキュラム変更によって、攻撃魔法偏重の教育が改められた。結果回復魔法の質が100歳以上の世代が学生だった時よりも高まっている。

 以前なら死に繋がっていたような怪我も瞬時に直せるようになり、その弊害として自分の実力に見合わない無謀な行為をする若者が増えたのではないか」

 魔法議会は統計結果を重く受け止め、一定以上の大きさのゴーレムの製造を許可制にする、危険度の高い魔獣の召喚は上位の魔法使いの監督の下で行う、等の法令の設備を検討しているという。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*