異世界研究の第一人者であるセルタニアウス・ナ・ミア氏は異世界の概念について新たな知見を明らかにした。
時、空間、意識で形作られている我々の三次元世界は、多次元的展開をしても時、空間、意識からは大きく離れない。
並行世界は縦を時間軸、横を可能性軸、そして点を意識と置けば考えやすいであろうか。
我々は三次元に生きているが、意識を高次元に持っていき、俯瞰から除けば我々の三次元は広い布に落ちた点である。これをセレタニアウス氏は織世界と名付けた。
それを念頭においた新たな概念が珠世界である
珠世界とは、どこにでもいていつでもあって個が全であり全が個である世界だ。
この世界では時間がくるくると回っている。
と共に固定の場所がない。
もし我々、織世界の意識が珠世界に行ってしまった場合、珠世界に溶けて消える。
セレタニアウス氏は妖精や神霊の類はこの世界線で存在していると思われると語った。
精霊分野はまだまだ不明瞭なことが多く、また研究もしづらいため、この概念を用いれば彼らの世界を我々の意識に落とし込めるかもしれない。
並びに珠世界概念が発展し、呪文に流用できるようになれば不完全であった永久保存魔法や時の加速、時間の干渉を超えた研究などさまざまな分類が発展するであろう。
この新たな概念は是非深まっていってほしいものである。