「強キャラに憧れた」魔力の威嚇放出をした男を書類送検

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英雄に憧れたものの、それを履き違えた哀れな事件が起きた。

昨日未明、エヴァ・ステイト公国にて、魔法犯罪取締局がクダル・S・マーキス(37歳無職)を魔力の過剰威嚇発散及び魔道恐喝の容疑で書類送検した。

容疑者は老人、子供による利用が多い公国中央公園の広場にて、不特定多数の人間に対して意図的に威嚇の意思を持った魔力放出を行い、魔力への抵抗の少ない幼児数名が体調不良を訴えた。その事実を知った容疑者は直後に放出を停止し、魔法犯罪取締局に自ら出頭、全面的に自分の罪を告白し認めたという。

局の取り調べに対し容疑者は、

「オーラの滲み出る強キャラに憧れた。周りにいつも馬鹿にされていたので強い方に回ってみたかった。小さな子供が体調を崩したのを見てこんなことをしてはいけないと思った。とても反省している。止めてくれたおじいさんに感謝したい」

と述べており、現在感謝状を渡すべく局がこの老人を捜索しているが、見つかっていない。

容疑者の証言によると、老人はよく整えられた銀髪にスーツ、片目には縦一文字の傷が入っており、全てを見通すような優しくも鋭い眼差しをしていたという。

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