竜殺しの地縛霊が竜人地域の地主へ 合理的と好評

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少子高齢化の進む竜人族の地域で、人手不足のために長年空いていた地域の地主の席にドラゴンスレイヤー(竜殺し)の地縛霊が就いたことが先日の取材でわかった。

この地域では、竜人の自由奔放な性質から町長などの役職がなく、地域の管理は地主が一手に担っていた。しかし、竜人族の少子高齢化により人口が減り、地主のような役割ができるほどアクティブな竜人が減ってしまったことが問題になっていた。外部種族を雇う試みも見られたが、竜人への理解が足りないことで争いの仲介や権利問題に対処出来ず、わずか数ヶ月で解雇されてしまった。

今回抜擢されたのは、180年前からそこに棲みつくベテランドラゴンスレイヤーの地縛霊。かつて遠方からこの地に訪れ、黒竜の竜人と死闘を繰り広げた後没した、伝説的な霊だ。没後は竜人へ経緯を払い、子供の竜人に戦いを教えていたこともあり、近年の少子高齢化を憂う1霊でもあった。

取材に対し地縛霊は、『このような身に余る大役、お受けできることを光栄に思います』とのこと。周辺の住竜からは、『彼なら竜人をよく理解しているので安心だ。なによりそこに棲みついているので大変合理的。助かります』と好評の模様。

竜人に限らず、多くの種族が少子高齢化社会になってきている昨今、寿命が無い、または遥かに長い『霊』を人材として注目する動きが広がっている。この件はそういった試みの先駆けになるだろう。

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