ムスビ氏とルカントラ氏 電撃結婚 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

6月某日、報道各所あての神託会見により、『白米は世界を救う』など数々のベストセラー本の著者として知られる稲作研究家のムスビ氏と、人気アイドルグループ「世界蛇(せかいじゃ)」の元メンバーで現在地上進出中のルカントラ氏が結婚したことが発表された。

ムスビ氏は小人族の産まれでありながら、身体を大きくする魔道具『KODUCHI』を開発して人工的な巨人化に成功した若き天才。巨人化後に必要となった大量の食糧を生産するため、稲作の改良に取り組み、その研究結果を書籍や動画の形で広く発信するなどして人気を博している新進気鋭の農耕研究者だ。

一方、ルカントラ氏の全長は巨竜種で構成されたアイドルグループ『世界蛇』の第1期メンバーとして活動を開始。様々な海でビッグウェーブを生み出し、生態系を活性化させてきた。その後同グループが活動温度の違いを理由に解散してからは、拠点を島国の山脈に移し、乾いた土地に川や湖を作る水獣として活躍していた。

神託会見によると、二人の出会いは3年前の夏。
ムスビ氏が友人の雷獣とともに、かねてより稲に活気を与えるとされていた『稲妻』を発生させていたところ、そのうちの1本が近隣で川を作っていたルカントラ氏に直撃。
ルカントラ氏に怪我はなかったが、ムスビ氏は誠心誠意の謝罪として大量の白米を献上した。そのおいしさに惚れ込んだルカントラ氏がムスビ氏の仕事を手伝うようになり、交際、結婚に至ったという。

お互いについて二人は

彼の作るお米の素晴らしさに圧倒されるうちに、それらを作る彼の手、ひいては彼という人そのものに惹かれるようになっていきました。巨竜であり時に畏怖の対象となる私の瞳を、同じ高さからまっすぐに見つめてくれる誠実な方です。(ルカントラ氏)

正直に言って、一目惚れでした。雨の中たたずむ彼女を見て、恋をしないという選択肢は僕にはありませんでした。時に荒々しく、時に穏やかに、真摯に仕事に取り組む姿を傍で見ているうち、彼女と一緒に新しい未来を作っていきたい、共に歩んでいきたいと強く思うようになりました。(ムスビ氏)

とそれぞれコメントしている。

はじめて出会った時のことについて聞かれたムスビ氏は「雷に撃たれたような衝撃でしたよ」と答え、それに対しルカントラ氏が「それはこちらの台詞です」と返すなど、神託会見は終始なごやかなムードで展開された。

恋のキューピッドとなった雷獣のミタ氏は二人の結婚について、
「本職でキューピッドやってる知り合いがいるんですけど、おれたちの仕事を取るなって怒られちゃいましたよ(笑)。でも、二人が幸せになってくれるなら友人としてこんなに嬉しいことはありません。目いっぱいお祝いしたいですね」
と述べ、ゴロゴロと雷鼓を鳴らした。

ムスビ氏とルカントラ氏は現在、新たな国生み等をする予定はなく、二人はお互いそれぞれの仕事を続けていくこととしている。

ムスビ氏の現在の身長は16m52cm、ルカントラ氏の全長は83m41cm。
まさに「電撃婚」。そして巨人と巨竜という超ビッグカップルの誕生となった。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*