霊峰穿たれる 内部から謎の構造体出現

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20日午前11時頃、標高3000mを超える霊峰カラグシの山腹が、融解魔法により直径100mにわたって抉られた。犯人はいまだ発見されていない。

魔法省は、周辺の魔力の残滓や溶け落ちた森林の痕跡から、カラグシの北東300mの距離にあるトラクヴォル峠からの狙撃だとみている。また、発生時刻当時、近辺の森に住んでいたエルフ族の一部が、構築していた魔法陣を外部より操作されたと証言している。このことから、犯人はなんらかの方法で周辺地域の魔力を収集し、大規模な融解魔法を行ったとみられている。

近頃、現場周辺では集落倉庫や魔力貯蔵施設など、多岐に渡る施設が破壊される事件が相次いでいた。魔法省は同一犯によるものとみて調査を行っている。犯人に関わる情報として、小柄で身の丈を超える大きな箒を持った不審人物の情報が届いているが、事件につながる確たる証拠は得られていない。

また、今回の事件によって抉られた山腹から謎の構造体が出現していることも明らかになった。霊峰の中枢に位置するこの構造体は、現在見られる技術体系とは大きく異なったものが用いられており、関係者一部ではデッドロックに関するなんらかの施設ではないかとの意見もあがっている。

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