気まぐれ魔導書レビュー(マジックマーケット編)

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瑞々です!

暑さもますます厳しくなってきましたが、皆さんしっかり耐えてますか?

自分は休みの日でも氷魔法が調節されているところを探して外に出歩くようにしてます。

最近やっぱり気候おかしくなってません?

水魔法使うとぬるま湯が出てきません?

自分の魔法の鍛錬が足りないだけ?

……そんなことはさておき、

自分のような魔導書界隈の端くれにいる者にとっては、この時期の風物詩ともいえるイベントが近づいてきました。

「第163回マジックマーケット」!

半期に一回開催されるマジケ。M163となる今回も、いろんな意味で熱いことになりそうです。

こんな記事を読んでる物好きの皆さんなら、今更マジケの説明なんて不要だと思いますが、この時期のマジケは、命に関わるレベルでやばいので、注意喚起もかねて。

マジケとは

マジケ。半期に一回、王国中、いや全世界から同人ファンが集まる、世界最大の同人魔法即売会。

第163回ということは、自分なんかが生まれるずっと前からやってるわけです。

当初は町中の小さな広場から始まり、徐々に風の噂で規模が大きくなり、20年ぐらい前の魔法ヒーロー、自作魔法ブームで一挙に火がつきました。

今では、首都アトス郊外の山中にある王国最大の展示会場の一つ「大アトスサイト(正式名称・大アトス展示場)」を、実に3日間すべて貸し切って行う、王国有数の大イベントにまで成長しました。

王国のお偉いさんの方々も、外交や貿易戦略などで最近は熱い視線を注いでるようで、今回も企業ブースに王国直属の魔法研究グループが出店して、最新の研究発表を行うということが予定されています。

元々マジケというのは、同人のサークルによる魔導書の販売から始まったのですが、最近は魔導書に限らず様々な便利グッズ、魔法ヒーローブームから生まれた魔法絡みの読み物、最近ではいわゆる科学との関連で魔法を論じた論文や研究書めいたもの、はては魔法と全然関係ない日常生活をつづったもの、(少なくとも現在では)私たちの妄想の産物でしかない科学などの別世界について書かれたもの……あらゆるものをマジケで見ることができます。

本という媒体に限っても、実際に役立つ魔導書から、暇つぶしに読んでるだけで面白いもの、はてはばかばかしささえ感じるものまで。

マジケに慣れた方ですと、自分のお目当てのもの、知ってるジャンルのものを買えたら早々に撤退、という方も多いと思いますが、個人的には1回、全会場を回ってみることをお勧めします。

「こんなことを一生懸命に研究している人がいるのか」「こんな世界も世の中にはあるのか」

となり、新発見につながること請け合い。

参加前の準備

……ここからは、初めてマジケに参戦するという方も、毎回参戦しているという方も、お目当てのものを必ず手に入れ、そして健康安全に帰宅するための注意とコツを少々。

まず出発前に確認しておきたいことですが、お金はたくさん持っていくのは無論のこと、あらゆる種類の貨幣を揃えておくように。仲間内で融通するか、銀行にでも行って両替しておきましょう。

欲しいものの値段があらかじめわかっているなら、おつりがないように出せるようにしておきましょう。

サークル側のおつり準備が整っていない早い時間に高額貨幣を出されると、その場でささやかな呪いをかけられること請け合い。

それから戦利品入れはなるべく大きなものを用意しておきましょう。特にジャンルによっては、見た目がいかがわしい魔導書とかもあったりします。

「あいつサキュパス召喚の魔導書買ってたぞ、今夜さっそく試すだろうから転送魔法で妨害しようぜ」(実話)

とか嫌でしょ?

あと必須ではないですが、カタログを手に入れておくといいでしょう。事前にお目当てのサークルをチェックしておけば、当日効率よく回ることができます。

「カタログってあれ? 大きな魔導書店に売ってる、あの盾になりそうなやつ?」

それです。同人魔導書を扱ってる店なら、もう置いてある時期だと思います。

行けばすぐわかります。でかくて分厚い。ちょっとした攻撃系の魔法なら跳ね返せそう。

中には会場内の案内図などが切り取り可能サイズになってるので、あれを丸ごと持っていく必要はありません。ご安心を。それでもでかいという方には、簡単な詠唱で浮かび出る刻印タイプのものもあります。

当日の注意点

ここからは当日の事。

まず、カタログなりで当日の移動経路をよく確認しておくこと。

特に朝早くから来られる方は、スタッフの誘導によく従うこと。そして、会場内で迷わないように。

アトスサイトのシンボルともいえる、↑の神殿を中心に、東西に会場が広がっています。

東西に6ホールずつあり、そのどれもが同じ見た目をしていますが、場内の立て看板などを見ながら、混雑にのまれないように移動しましょう。

あと、めんどくさいからって転送系の魔法を使ってもだめです。会場内では混乱を防ぐために、結界によって魔法の使用が厳しく制限されています。

入場するときに手の甲に再入場用の刻印をされると思いますが、あの刻印が魔法封印の結界の役目も果たしているのです。

アトスサイト一帯へ通じる道は、日付の変わり目を挟んで数時間、安全のために通行不可になります。

朝一で入場したい方は、通行可能になるのを待ってアトスサイトへ向かいましょう。

毎回、前日の夜に入って会場近くで徹夜で並んで待つという人がいますが、周囲の施設や工場への影響を防ぐため、主催側によって徹夜は禁じられており、会場一帯には強固な結界が張られています。

それでも毎回、結界を突破しようとする徹夜勢と警備員との戦闘が多発するのですが……

暑さ対策

そしてこの時期のマジケで何より危険なのは、この暑さです。

なにしろ会場内は人、人、エルフ、オーク、人…………3日間で延べ100万もの方々が、決して広くはないあの会場に集まるのです。半期前のマジケでも、大寒波の中での開催にも関わらず、暑さに弱い氷の使い魔が複数倒れるといった事態が話題になりましたが、今回はかなりやばいです。

会場内は、結界による自動発動の水魔法、氷魔法に加え、主催側の集めたスタッフがひと時も欠かさず冷却系の魔法を発動し続けていますが、それでも熱中症で倒れる方々が続出し、救護室がいっぱいいっぱいです。いつ死者が出てもおかしくないレベルです。

数年前には、EAConを試験的に導入したこともありましたが、急激な温度変化から魔導書が使い物にならなくなるとのクレームが殺到して廃止されました。

技術が発達し、EAConが安定して作動するようになれば良いのかもしれませんが、もうしばらくあの暑さには耐え抜く必要がありそうです。

で、熱中症を防ぐためには、何よりも水分の準備を欠かさないことが重要です。

会場内の売店でも各種飲み物が売られていますが、売り切れの可能性も大いにあるので、かならず家から持参しましょう。

水魔法や氷魔法に頼るのも駄目です。結界があるということもありますが、なによりすぐ溶けますし、いずれお湯になります。

あらかじめ家で作った氷に魔法をかけておくぐらいが関の山、その場で補充というのは基本的に考えない方がいいです。

そして、ポイントは「やばい」と感じる前に定期的に水分摂取すること。

……といっても、実際はそんな余裕ないと思います。一番良いのは、仲間内と常に体調を確認しあうこと。

一人でいるときは、簡単な魔法を使えるかどうか試すのもありだと思います。体力不足では魔力にリソースを割けませんので。

マジケで何かあると、自分や周りに迷惑が掛かります。

半期に一度の大イベントだからこそ、戦利品を手に入れるためにも、頑張りましょう。

追伸……Maho Online編集部ですが、今期も有志でマジケにサークル出店します。

2日目の東Y65vで、最近の記事まとめやレビューをまとめたものを売るので、余裕があればぜひ。

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