ニーニャ国とヌーニャ国の国境付近で箒の大渋滞が発生している。
ニーニャ国とヌーニャ国の国王が双子であり、またいたずら好きであることはよく知られている。二人は今日未明、魔術牛を箒路(ほうきろ)に出現させては消す遊びをしていたとみられている。
遊びの中で、ニーニャ国のガゼル国王が呪文に失敗し、「消せない魔術牛」を召喚してしまった。それをヌーニャ国のリゼル国王が面白がって、箒路を塞ぐ形で「消せない魔術牛」を増殖させた模様だ。
大量の魔術牛は、現在も箒路を塞いでいる。国境で起こった事件のため、どちらの国の魔法警察が処理をするかの問題が起こっているようだ。
処理することが決定した国は、大量の魔術牛の肉を得る。大規模な魔術牛試食会が行われ、国民の食欲を大いに満たすであろうことは間違いない。
魔術牛料理は、ピンクペッパーと岩塩で下味をつけ、かまどでじっくり遠火にかけたローストマジックビーフが両国の名物として知られている。付け合わせにフライドポテト(飛んでいたポテト)を添えるのが両国王の好みだそうだ。
なお、面白がった両国王が魔術牛にテレポートを覚えさせた影響で、捕獲はさらに困難を極めている。