投棄者が一人も見つからないことで問題となっていた魔女の森における不法投棄に関して、平行次元管理課(以下 管理課)から思わぬ可能性が示唆された。
なんと我々が不法投棄だと思っていたものは別次元からの漂流物だった、というものである。
管理課の調査によれば、魔女の森は大気中のマナ濃度が非常に高く、別次元へ繋がる“ひずみ”が生じやすい。投棄物はそのような“ひずみ”を介して我々の世界へとまさしく「漂流」してきたのだと言うのである。
今まで疑問に思われていた投棄物の謎は、「投棄者が見つからない」だけではない。「機械でありながら魔力炉を備えていない」「動力と見られるものが可燃性の液体のみである」などの特徴から、その出自についてかねてから疑問視されていた。
管理課の発表はこれらの謎に答えるものであり、可能性としては大いに説得力のあるものであった。
今回の発表が真実であれば、不法投棄物の山は平行次元調査の貴重な宝物庫になるだろう。しかし一方で、“ひずみ”発生の法則などについては、いまだに明らかになっていない。
引き続き管理課の調査に注目していきたい。