社会

シーズン到来、百鬼夜行の渋滞に注意

百鬼夜行による渋滞が、一部地域で6月の巳(み)日にかけて発生すると予想されている。交通魔法省は事故などへの注意を呼びかけている。

去年の百鬼夜行初日となった巳日には、都心から30kmを超える渋滞が発生した。今年は17時~18時を中心に各地で30~40km規模の渋滞も見込まれている。

魔法省などによると、全国的におおむね晴れにする予定だが、お祭り騒ぎの妖怪たちは気性が荒く、騒動があるとすぐに大気の状態が不安定になる。一部では天気が変わりやすく、雨や雷雨、突風、ひょうなどへの警戒が必要だ。

百鬼夜行の列は合流も予測され、80km以上の列になることも推定されている。渋滞のピークは明朝まで続く。

闇魔法使用に伴う、若者の精神病

闇魔法を使う若い世代で「闇魔法病」と呼ばれる心の病が流行している。この病気の難点は、患者が周囲の理解を得にくいことだ。魔法病は心身的理由で魔法が一切使えなくなるが、「闇魔法病」の場合は闇魔法を使おうとすると気分が沈み込んだ状態が続くものの、ほかの魔法を詠唱すると普通に発動する。

こうした状況を周囲が見て、「あいつは魔法病みたいだけど、よく見ると他の魔法は使えるときのほうが多いな。本当は仮病じゃないか」といった誤解を招き、患者に対する偏見に結びついている。と、王都病院精神科のローリー医師は語る。

背景には、昔と今の教育の違いが挙げられる。昔は各魔法の適性を上げていったが、今は基礎だけを学び、後は生徒の興味がある魔法を伸ばす教育方針をとっているため、闇魔法の耐性が低いのではないかとローリー医師は指摘する。

闇魔法はセキュリティ面に関わることもあり、企業などで使用される機会も多い。現代の生活を営む上で必須と言っても過言ではない。魔法省はこれを期に、教育プログラムを見直すことを検討している。

空飛ぶホウキの安全機能

FBU(空を飛ぶホウキ組合)は6月23日、「ホウキ調整魔法陣」(通称:調整魔法)などを搭載した「先進安全ホウキ」に関する魔法使いの使用実態調査を発表した。調整魔法を搭載したホウキによる事故削減効果が認められる一方、魔法陣への過信が事故につながる危険性も指摘する。

空を飛ぶ魔法使いセンターが運営する相談データベースには2037年度以降、先進安全魔法陣関連の相談は計132件寄せられ、中でも高度調整ブレーキに関するものが109件(83.8%)を占めた。「魔法陣が作動しない場合がある」ことを知らずに事故を起こした事例や、「真バベルの塔を越えようとしたところブレーキがかかり、衝突した」といった事例があった。相談件数は年々増加しており、37年は33件、38年は37件、39年は11月末日までに26件となっている。

調整魔法陣は、先行するホウキや高度など周囲の危険を察知し、追突や衝突、酸欠の恐れがある場合に音や振動などで使用者に魔法での操作を促す機能。魔法での操作がなく追突や衝突が避けられないとシステムが判断した場合にのみ自動的に魔法が作動する。ホウキメーカーや箒種によっては、魔法陣の方式が異なり、作動する速度や高度などの条件にも違いがある。

「調整魔法陣は、あらゆる状況での事故を防ぐ装置ではない。例えば使い魔やドラゴンが急に飛び出してきた場合には作動しないこともあり、魔法使いは魔法陣を過信せずに安全に飛行する必要がある」(魔法使い安全協会)

新発売の掃除魔具、不具合多発で全品回収へ

モンドリ社は昨日発売した自動掃除魔具「ルバーン」について謝罪会見を開き、現在製造済みの数百万点すべてを回収すると発表した。

致命的な不具合の多発が原因と見られる。

会見では不具合の原因を公表するとともに、使用中止を呼びかけている。事前の期待度が高かっただけに消費者の間にも動揺が広がっている。

 

「ルバーン」は円盤型の魔法器具で、指定した場所を自動的に清掃してくれるという商品だ。汚れや塵を吸い込んでまわり、魔力が切れそうになると魔力充填台まで戻る。

「掃除からの解放」をうたった広告で話題となり、発売日だけで数十万台を売り上げた。

しかし、発売後わずか数時間で「ゴミや汚れ以外も吸い込んでしまう」「突然爆発した」というクレームが多発。

「ヒフキヤモリの皮をふんだんに使った高級品の絨毯が、跡形もなく吸い込まれてしまった」(人間族・L氏)

「生まれたばかりの息子が吸い込まれた。まだ十歳だったのに」(エルフ族・M氏)

「帰宅したら家と妻子が粉々になっていた」(人間族・J氏)

「ルバーンの爆発に巻き込まれたのでまた死んでしまった」(ゴースト・ニューヨークのマボロ氏)

モンドリ社はこれを受け、対策委員会を設置して原因究明にあたっていた。

 

まず余分なものを吸い込んでしまう不具合については、製品中枢部の「吸い込まれ物質定義術式」にミスが見つかったという。

「ラクレア語の「l」と古代エルフ文字の「I」が混在しており、術式が正しく機能しておりませんでした。それにより『汚れ』や『ゴミ』の定義が製品ごとに曖昧なものとなり、今回のような事態を引き起こすに至ったものと見られます」(開発室副長ニテツメ氏)

 

また、爆発するという不具合については、ルバーンを二台以上同時使用した場合にのみ起こっていることを確認。二台のルバーンが衝突したとき、ゴミ吸い込み重力場どうしが互いに吸い込みあうことで重力勾配が無限大に発散することが原因と見られる。

「開発室で再現実験をおこなったところ、重力場どうしの対消滅エネルギーによる爆発を確認しました。その余波で開発室は焼け野原になり、少なくとも八人の研究員が巻き込まれて消滅しています」(開発室長サンテツメ氏)

 

謝罪会見では購入者に対し使用中止を呼びかけるとともに

「製品はお近くのモンドリ社窓口までお持ちになるか、モンドリ社まで着払い梟便でお送りください」(広報部長ジュッテツメ氏)

と改めて通告した。

 

また、社長のゴーツクバリ氏は

「明らかにJE(術式エンジニア)たちのミスであり、社員への教育不足を痛感しております。彼らの処分については協議中ですが、他の製品については安全性が確保されていますので引き続きお使いいただければ」

と述べ、改めて自社製品の安全性を強調した。

被害者への補償内容については今のところ「ルバーンを二台進呈」が有力と見られる。

 

「JE(術式エンジニア)たちが劣悪な労働環境の中で術式を手書きさせられているという指摘もありますが」(記者)

という質問に対しゴーツクバリ氏は「ではこれで会見を終了させていただきます」と述べ、そそくさとその場を後にした。

掃除からの解放 新型自動魔具ついに明日発売

自動魔具分野で業界トップのシェアを誇るモンドリ社が、明日から新商品「ルバーン」の販売を開始する。

すでに全国の小売店には商品が入荷され、陳列されて客の訪れを待っているという。

「ルバーン」は円盤型の魔具で、床からわずかに浮きあがってゆっくりと動きまわる。床のゴミを吸いとり、転移魔法でモンドリ社の塵芥処理施設まで自動的に飛ばすという仕組みだ。

これまでの商品とは異なり、使用者自身でゴミの処理をする必要がない。

さらには魔力が切れそうになると自動で魔力充填台まで戻るという機能付きで、

「使用者は一切何もしなくていいんです。放っておけば勝手に家をきれいにしてくれます」(開発担当)

とのこと。

これまでに発売されてきた掃除魔具では、浮上、移動、集塵などに風魔法を用いていた。しかしこの方式では、室内にある風属性魔法器具との魔力波共振により故障や暴発を引き起こすおそれがある。

今回は無属性魔法である重力魔法(参考記事:答えは“無”だった!「あの論争」ついに解決)を使うことでその懸念を解消。安全性を高め、さらに稼働時の騒音をほぼゼロにすることに成功したという。

「もう換毛期でも毎日床をコロコロしなくて済むんですね」(獣人族・H氏)

「剥がれた鱗が床材の隙間に入り込んで困ってたんです。明日の朝一番に買いにいきますよ」(サハギン族・O氏)

「これって私らは吸い込まれずに済むんですかね?」(小人族・M氏)

等々、期待の声も続々と上がっている。

希望小売価格は四万ゴールド(税抜)。機能の割には良心的な値段といえるだろう。

毎日家を掃除してくれている妻の負担を軽くするため、明日は私も早起きして近くの店に向かうつもりだ。

「たくさんの人が買いにくるんだろうし、もし買えなくても気にしないでいいのよ。そのときはあんたが床を這い回ってゴミを舐めとればいいんだから」(妻氏)

優しい妻を持てて、涙が出るほど幸せである。

アリタ彗星 誘致に成功

国立商産業院素材管理課は本日、かねてから観測を重ねていたアリタ彗星の誘致に成功したと発表した。

アリタ彗星は字宙空間に含まれる希少な魔力素を含有した氷や、古代魔術式を内包した月の塵などを多く含む特定箒星体のひとつ。シリウスの位置や月引力などの一定条件がそろった場合にのみ発生・飛来するもので、今回の飛来はおよそ150年ぶりとなる。

前回の飛来時に採取した素材から、月と星の位置から移動魔術の精度と安全性を革新的に向上させる魔術式が解明されており、今回の飛来にも期待が高まっていた。

彗星の着陸地はウィステリア地方北西の旧皇立星読院跡地を予定しており、同課は本日から起算して二回目の満月の日に合わせて着陸させる方向で調整を進めている。

着陸後は特殊素材調査保存委員会による冷却保存魔法の構築が開始され、当該魔法が成立次第、一般魔法使いの立ち入りや素材採取が開放される見込み。なお、アリタ彗星から採取された素材の加工には特殊魔具取扱員3級以上の免許の所有が必要となる。

雨期到来。可愛い”妖怪”にご用心!

今年も雨の多い季節がやってきた。
視界が悪くなり、事故も増えるこの時期、注意しなければならないものがもう一つある。

それは、最近この地域でも時折みられるようになってきた極東の妖怪「すねこすり」である。

すねこすりは、極東のとある地域に生息している小型の犬や猫(※通常種)と同等の大きさの生物であるとされ、雨の降る深夜に出歩いている人間の足の間に体を擦りつけていく”妖怪”である。

見た目は犬や猫に似ているとされているが、その生態はまだよくわかっていない。

普通に歩いていたらなにか毛の塊が足を撫でていった、足をこすっていった、という証言が時折聞かれる程度である。

歩きにくくなる以外は大きな被害は出ないが、力の弱い子供や高齢者などはそのまま転倒する恐れがあるため、注意が必要である。

しかしその一方で、すねこすりを一目見たい、触れ合ってみたいという魔法使いが増えており、雨の日の深夜にわざと外に出る人が増加している。

害のある妖怪という訳でもないため、すねこすりを無暗に怖がらせたりしないよう、東洋魔術協会から警告が出ている。

七人御佐姫、平均5.8人である事が判明 少子化影響か

【社会面・話題】
七人御佐姫
平均5.8人であることが判明 少子化影響か

厚生労働省によると2017年6月時点での全国国霊調査により判明。

七人御佐姫は一般的に7人で現れ、1人をとり殺すと現メンバーの1名が成仏、新たにとり殺された1名が新メンバーとなるシステムで運用されている。

しかし近年では1名が補充される前に既存メンバーが主に「飽きた」「別の尊みを見つけた」「メンバーとの音楽性の違い」などの理由から任意に成仏してしまう事例が増えているとのこと。

識者によると「少子化が背景にある。子供の山や海辺での活動が減少し、七人御佐姫との遭遇数そのものが減少していることがあるようだ。

また狐・狗・狸による神隠しや山への誘導も通信機器技術の発達により減少している。

こちらとの関連も調査が必要」とのことで、詳細な調査の実施が待たれている。

幻術木天寥(トリップ・シルヴァイン)で 初の逮捕者

幻術木天寥で、初の逮捕者が出た。逮捕されたのは、ネコ科亜人種・ケットシー族の150歳の男。

警察の調べによると、男は「普通の木天蓼では酔うことができなくなり、手を出してしまった」と供述。家宅捜査の結果、男の自宅から自分で使用すると見られる「幻術木天寥」の他、売買用とみられる2キロ近い「乾燥幻術木天寥」を発見したことから、組織的犯罪も視野に入れ慎重に捜査を進めていくと発表した。

幻術木天寥はその名の通り、使用をすると強い幻覚症状や多幸感を得る麻薬の一種。使用後は深い酩酊状態に陥り、依存性が強い。1回の使用で死に至ることもあるため、国際魔法警察連盟が世界的に使用が禁止していることで知られる。近年では通常の木天寥と偽り販売をする手口等も出てきており、警察は木天蓼を購入する際には販売免許を取得している店舗で購入するよう呼びかけている。

※幻術木天寥とは※
主にネコ科亜人種のみに効くとされている、近年新たに開発された違法合成麻薬である。通常の木天蓼に幻術魔法、催眠魔法を長期間かけ、生成される。
使用方法としては、乾燥させたものを砕いて粉末状態にして燻し吸引をする方法が一般的であるが、近年では酒に漬けこみ飲酒する方法も報告があがっている。
依存性は木天蓼の数千倍とも言われており、1度使用すれば幻術木天寥なしでは生活不可能とされる。100年前から劇薬として使用が禁止されている。
なお、木天蓼においては免許があれば販売可能な嗜好品である。

国際憲兵団にマークされている5つの秘密結社

国家存亡の危機、国際指名手配犯、戦争回避、暴動鎮圧……全世界の均衡を維持するために日夜働く国際機関、国際憲兵団。

彼らの扱う事件はどれも大規模で邪悪で複雑なものばかり。国際憲兵団にとって事件とは、“起こってからでは遅い”ものなのだ。

そのため、彼らは重大事件を起こしそうな危険な組織・団体を見つけては職員を送り込み、24時間365日監視しているという。国際憲兵団公式の掲示板には、現在マークされている要監視団体のリストが公開されている。

↓要監視団体リストの術式アドレス

Ehh/world.policemen.institution/zxzx@@msjziwhdkaa%hell.magi

今回はこのリストの中から一風変わった団体を紹介しよう。

1. 革命の日の入り

『革命の日の入り』は、大陸南部を中心に活動する宗教結社だ。

“邪神”を自称する正体不明の人型生物『キァキァラナン』を崇拝しており、信者はキァキァラナンの“種子”を植えつけられる“洗礼”によって、強力な闇の魔力を手に入れる。

革命の日の入り教団の目的は、この星をキァキァラナンが一番住みやすい環境に作り変えることで、教義には既存の社会秩序の破壊を正義とする文言が刻まれているという。

教団の目的が達成された、キァキァラナンの大好きな闇で満たされた世界。それが“革命の日の入り”なのだ。

2. ブレイブ商会

ブレイブ商会に所属する者たちは全員、自身を「異世界から来た“ユウシャ”だ」と言い、それぞれ変わった形の剣を携えている。

ブレイブ商会に集まってくる商品は、この世界には存在しないはずの物質や未知の技術によって作られた道具など不思議なものばかりで、その商品は頻繁に不可解な事件・事故を引き起こす。

ブレイブ商会は不思議な商品の独占販売でボロ儲けしている上に、利益のためなら地上げや脅迫、暗殺も厭わないと言われ、他の商会や治安維持組織から疎まれている。財力を利用して教皇の懐に入り込もうとしているとの噂もある。

3. GC (Glass Children)

魔術人間(ホムンクルス)の製造、売買、利用は倫理的社会問題としてよく槍玉に挙げられる。道具として乱暴に利用され、捨てられたホムンクルス達は郊外にスラム街を形成し年々街を肥大させ続けている。

Glass Children(ガラスの子どもたち)は、生ける魔術の犠牲者であるホムンクルスたちが集まって組織した秘密結社だ。

彼らの主義思想や活動内容はまだ明らかにはされておらず、構成員は同じ術式で乱造されたホムンクルスなので顔の区別がつかない。

ある筋の話では、昨年起きた「使い魔連続不正遠隔操作事件」はGCの仕業だという。

4. ドクター・クロックハートと愉快な仲間たち

この団体名は組織の代表であるドクター・クロックハート(本名:クラッズ・クロックハート)自身が名乗っている。

クロックハートはエルフ族の女性で、30年ほど前まで魔術書の出版社に勤めていた平凡な市民だったらしい。しかしある時から彼女は言動がおかしくなり、ついには失踪。10年後に愉快な仲間たちを引き連れて帰ってきた。

クロックハートの仲間は魔術と手術によって体が著しく変形した異常者たちばかりで、中には牢獄や犯罪者用精神病棟に入っていた者たちもいる。

普段は別の犯罪組織からの死体処理や暗殺の依頼を請け負うことで生計を立てているらしいが、彼女らは時に大規模で意図不明な犯罪を犯す。

今年の夏、ユスティア王国上空で327人を乗せた飛空船がジャックされる事件が起こったが、クロックハートは自身の犯行だと声明を出している。

5. ヴァロス・ハリス

クリズン教イェリス派から派生したこの宗教団体は『社会魔法主義』を掲げる過激派組織だ。

社会魔法主義とは、魔法・魔術を誰もが法律の範囲内で自由に使える現在の環境を批判し、魔法・魔術の使用と学習は中枢機関に完全に管理されるべきであるとする思想。

国際憲兵団はヴァロス・ハリスを一級危険団体に認定して捜査を行なっているが、彼らはレッド・クラス級と推定される高度な魔術技能の持ち主で、国際憲兵団は手をこまねいているようだ。

しかし私はある情報通から、ヴァロス・ハリスの末端の人物に関わる情報を手に入れることに成功した。この情報を元に糸を辿っていけば、やがてはヴァロス・ハリスのののの

皆さまに大切なお知らせです。

こんにちは。

どうやらこのジャーナリスト気取りの三流魔術師は

我々を嗅ぎ回っているようだ。

いいかい?

この世にはね。

見てもいいものや知るべきことより

見なくていいことや知るべきでないこと

のほうが、圧倒的に多いんだ。

わかったかい?

さあ、もう忘れてページを閉じなさい。

あとね。

魔法はよく考えて使うんだよ。